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確執はいつからあったのだろう。

いや、私が一方的にそう思っているだけなのかも知れない。

彼は私と話しているとき、私の父親として存在できているのだろうか。

Defective structure

・・・

メッセンジャーを起動したまま退席していた。

彼はいつも通り仕事の愚痴を書いた後に「親父より」と書いた。

私はその文字を彼が書いたものだと思うと苛立ちそして嫌悪した。

自分でも不本意な結果であるにせよ、何十年も家族を放置し、兄の葬儀にも顔を出さなかった男を自分の父親などと思いたくはない。

そして彼は兄の訃報を受けても家族に対して直接連絡をしてこなかった。

しかし、母は全くそれに対しては、怒りも悲しみもしなかった。
葬儀のときも彼のことには全く触れなかった。

それを見ていた彼の姉、つまり私の伯母は母の態度が不満だったらしく、母を非難し、そして彼を擁護した。

伯母は言う、彼はいつもあなたたちのことをとても心配しているんだと。

私はただ黙っていた。

言いたいことは山程あったが、母が何も言い返さなかったので私も何も言わなかった。

・・・

穿つ夜。

闇の中へ消えて行く煙草の煙。

長い年月が関係や、繋がりを、雲散霧消させてしまった。

彼は限りなく他人に近い。

しかし、彼は紛れも無く私の父親だ。



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テーマ : ショートショート - ジャンル : 小説・文学


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